微細な穴に二酸化炭素(CO2)などを自在に分離・貯蔵できる「金属有機構造体」(MOF)を開発した京都大高等研究院特別教授の北川進さん(74)が8日、 2025年のノーベル化学賞に選ばれた。北川さんは記者会見で「(受賞によって)一般の方に研究が認知されたことが非常にうれしい」と語り 「新しいことにチャレンジすることは科学者の醍醐味」と喜びをかみしめた。 https://mainichi.jp/articles/20251008/k00/00m/040/319000c?inb=ys 苦汁もなめた。1997年にMOFを論文発表した後、米国であった会議で研究成果を全否定された。「空調のない暑い部屋でダメだと言われ、たたかれて、 涙か汗か分からない、そんな経験をした」と振り返る。それでも確信が揺らぐことはなく、共同研究者らとデータを積み上げてきた。 自身の経験を踏まえて、若い世代に「チャンスは祈るものではなく、自分でつくりあげるもの」とエールを送り、周りの人と協力しながら成し遂げる大切さを説いた。