アメリカのコーネル大学(Cornell University)などで行われた研究により、私たちの宇宙は約333億年の寿命があり、最後には「ビッグクランチ(宇宙の大収縮)」で 終焉を迎える可能性があるとの最有力解を示されました。 https://nazology.kusuguru.co.jp/archives/186022 現在宇宙の年齢は約138億年とされていますが、計算上はあと約200億年程度で宇宙が終わりに至ることになります。 また研究ではこれまでひたすら広がり続けてきた宇宙が、ちょうど「ゴムバンド」を引き伸ばして離したときのように元に戻ろうとする—— そんなターニングポイントが約110億年後に訪れる可能性が示唆されたのです。 研究内容の詳細は2025年9月18日に『Journal of Cosmology and Astroparticle Physics』にて発表されました。 https://phys.org/news/2025-10-dark-energy-observatories-universe-big.html https://doi.org/10.1088/1475-7516/2025/09/055 今回の研究が私たちに示したのは、非常に刺激的で、かつ科学的にも興味深いシナリオです。 それは、私たちの宇宙が「永遠に膨張し続ける」というこれまでのイメージではなく、「いつか寿命が尽きて収縮に転じるかもしれない」という新しい未来像があるということです。 https://nazology.kusuguru.co.jp/archives/186022/3 人類が「宇宙はいつ、どのように始まったのか」と問い、ビッグバン理論に辿り着いてから約100年。 私たちはついに「宇宙がどのように終わるのか」という壮大な問いに挑む時代に来たのだと言えるでしょう。 もちろん、この「宇宙の終わり」のシナリオは、絶対的な未来を約束するものではありません。 ダークエネルギーが時間とともに変化するという仮説のもとで初めて見えてくる未来像です。 現段階での予測は、「最も観測データに適合した宇宙の未来像の一つ」として位置づけられます。 実際、宇宙を広げるダークエネルギーが本当に変化しているのか、もしくは変わらないのかについては、依然として科学的な不確実性が残されています。 観測データには常に誤差や曖昧さがつきまとうため、今回のモデルで示された「負の宇宙定数」が確定したとは言い切れません。 したがって、この研究結果は「こうした未来もあり得る」というシナリオの一つとして受け止めるのが妥当でしょう。